自分の身体の仕組みを知ったのは、今からちょうど二年くらい前だった。
それが普通に皆してることだと言うことを知ったのもあの頃だった。
いつもすましてるこいつがどんな風に抜いてるのか、ちょっと気になる。
興味湧くだろ、誰だって!だって俺ら思春期だし!








今日は休日。
家に遊びに来た越前とゲームで通信してる真っ最中。
当然今の今までゲームに夢中だったわけだけど。
ふと興味が湧いたら気になって仕方なくて、俺はゲームを進める手を止めて越前を見た。

「なあ、越前」

「なに」

越前は一切こっちを見ずに返事を返した。
視線は完全に手元のゲーム機に向いてる。
ちょっとくらいこっち見てくれたっていいだろ!
でもまあ、これから聞くことを考えたら好都合か。
顔見たら聞けねぇ。

「あー、あのさ、お前オナニーとかしたことあんの?」

「は?」

「いや、だから……どうやって抜いてんのかなって」

「抜くってなにを」

「え……何って」

漸く顔をあげてこっちを見た越前はきょとんとしてる。
まさか……

「オナニー、知らねぇの?」

こくりと頷く。マジかよ。
よく考えたらまだしたことない奴だっているよな……。

「あー……その……まだ早かったかも……」

「気になるんだけど」

やべー、余計なこと言っちまった。
けど、こいつの初めてを俺が教えるってのはちょっといいかも。

「ほんとに知りてぇの?」

「うん」

「じゃあ教えてやる。オナニーってのは自分で、その、あそこ擦って気持ち良くなるんだよ」

「あそこって?」

「あー、その、あれだ、ここだよ」

越前の股間を指で示す。
俺が指した先を見た越前の顔が、その途端にみるみる赤くなった。

「は、えっ?」

「ここ擦ってるとめちゃくちゃ気持ち良くなって白いのが出んの」

「う、嘘……」

うわ、初々しい反応。
普段クールな分そのギャップにちょっとドキドキしてきた。
すっげー可愛い。
……このまま実戦してみちゃうとか、アリかな?

「な、俺がしてやろうか?」

「……は?え!?」

「男なら皆やることだし、教えてやるからさ」

「ちょっ、冗談でしょ?」

「冗談じゃねぇって」

そう言って、越前をベッドに押し倒す。
それでそのままズボンの上から触ってみる。

「やっ、きりはらさ」

「絶対気持ち良くしてやるって」

「……でも」

「俺、越前とエロいことしたいんだけど」

「………っ」

なんだか不安げな目で見上げてくるけど、本気で嫌がってはないっぽい?

「……乱暴にしない?」

「しないって!」

「…………」

越前は黙ったまま、小さく頷いた。
これってオッケーってことだよな?それなら

「じゃ、触っていい?」

「……………」

顔を真っ赤にして、もう一度頷く。
じゃ、許可も貰ったことだし。

「えっと、じゃあ脱がしていい?」

「えっ、じ、自分で脱ぐ…」

そういうと自分でズボンを脱いでくれた。
何でパンツは履いたままなんだ?
もじもじして、めちゃくちゃ可愛い……。

「あのさ、こっちも」

「……ん」

また少し戸惑って、恐る恐るパンツも脱いだ越前は改めて俺に向き直る。

「じゃ、そこ座って」

「う、うん…」


俺のベッドに座った越前の股間に手を伸ばして、そっと触れた。

「んっ」

まだ柔らかいそれをそっと握って、玉ごと揉んでみる。
手のひらで包むようにやわやわと。

「あっ、あ……っ、なに……これ……っ」

「ほら、固くなってきた」

「んんっ、あ、はぁっ、きりはら、さん……っ」

「なっ、気持ちい?」

越前は真っ赤な顔でふるふると首を振る。
まだあんま感じてないか。

「わか、んな……やっ、なんか、熱いっ、あっ、んぅっ」

やばいなんだこれ、超可愛いじゃんこいつ。
暫く揉んでたらじんわり濡れてきた。
息も段々荒くなってきて、声も高くなってる。

「んっ、はぁっ、あっ、きり、はらさんっ」

「名前で呼んでよ……リョーマ」

「あ、あかや、さん……?」

真っ赤な顔と潤んだ瞳で見つめられて、ちょっと震える声で名前を呼ばれた。
これは……俺も結構ヤバい。
主に下半身が。
とりあえず、イかせる事に集中しよう。
つーかこいつどこ弄られるのがいいんだろ。
自分でしたことないなら越前自身もわかってないだろうし。
こことかどうかな?裏筋に指を這わせて、ツーっと撫で上げてみると越前の身体がびくびく震えた。

「ひん、やぁぁっ!」


揉んでたせいかすげぇ濡れてきて滑りがいいし、あんまり可愛い声出すから何度か繰り返した。
その度にびくびくするのが堪らなくやらしい。
そのまま先端まで指を滑らせて、そこでくりくりと指先で捏ねまわしてみる。

「ひぅっ、やっ、それ、だめぇっ」

だめとか言ってる割には表情も気持ち良さそうだけどなぁ。

「じゃあこれは?」

「んあぁっ!はぁっ、あぁっ!」

立ち上がった竿を握るようにして上下に動かす。
なんかすっげー気持ち良さそう。
たまに先端をぐりって指の腹で押してみたり。

「やっ、やぁっ!あっ!ひぁっ!」

足ガクガクしてるし目も潤んでるし、そろそろかな。
動かすスピードを速めて煽ると、越前の反応も応えるように激しくなる。

「あっ、や、やだぁっ!なんか、でるっ!でるぅっ!」

「イっていいぜ」

「ひ、あっ、ん、ああぁぁぁっ!」


ビクンと越前の身体が跳ねて、背中を反らす。
白い喉をのけ反らせて、越前は俺の手のひらに初めての精液を放った。
何度かびくびくした後、そのままくたりとベッドに身体を沈める。
越前は乱れたままの息が整わないうちに必死に声を出した。

「はっ、はぁっ、あかや、さん……今、俺……っ」

「なっ、気持ちよかった?」

「…………うん、気持ち、よかった」

そう言って、越前は小さく笑った。
初めてみた越前の乱れる姿に、俺の下半身も結構ヤバい。
マジで俺もしたくなってきた。
ふと、越前が俺の股間に目をやる。
あ、やば。
そこはもうしっかり固くなってズボンを押し上げてるわけで。

「……それ」

「や、その…ちょっと抜いてきます…」

何を宣言してるんだよと心の中で突っ込みつつ、トイレに行くべく立ち上がった。
けど、越前に服を捕まれた。

「越前?」

「どこ行くの」

「やっ、トイレに」

「1人で抜くの?」

急に何を言い出すのかと思えば。
よくわかんねぇ質問だけどとりあえず答える。

「いや、まあ、そのつもり」

「俺がやる」

「えっ」

「俺にだけ恥ずかしいことさせといて逃げんの?」

「逃げるって…ちょっ、落ち着けって!」

流石にその挑発には乗らないけど、抵抗する間もなく、俺のズボンは下着ごとあっけなく下ろされた。

「わああああ!」

「もー観念しなよ」

「ま、マジですんの?」

「する」

そう言い放つと、越前は俺の股間に手を伸ばしてきた。
俺より少し小さな手がたどたどしく動く。

「んっ、は、あ…っ」

自分ですることはあっても人にしてもらうのは初めてで、動きが読めないせいか快感も自分でするのとはだいぶ違う。
初めはたどたどしかった手の動きも、飲み込みが早い越前は俺の反応を見て気持ちい場所を的確に攻めてくる。

「んあっ、はっ、やば、出るっ!ああっ!」

「うわっ!」

元々越前の痴態を見て興奮してた俺はあっさり絶頂を迎えた…。

「わり、大丈夫…か…」

「大丈夫じゃない…」

その言葉通り、越前の顔は俺の出したやつでベタベタになってた…。

「うわあああ!わりぃ!ごめん!」

慌てティッシュで顔を拭いてやる。
けど髪までベタベタで、こりゃ風呂いれてやらなきゃダメかな…。

「目には入ってないか?」

「うん……」

「あー、やっぱティッシュじゃ無理かな……風呂貸すから入って」

「赤也さん……」

なんか様子がおかしい…足をもじもじさせてる…
トイレか?

「越前?」

「あの、さ……さっきの……もう一回……」

「さっきの?って……」

「だから…もう一回、触って…」

「え」

まさか俺の弄って越前も興奮した?越前は待ちきれなかったのか、股間を隠してたシャツを捲り上げた。
そこはまた、若干固くなってて…

「ねぇ…ダメなの…」

「う…っ、」

欲情したような色っぽい表情で誘われて、俺もまた興奮してきた。
けど、また交互にやるのもな…。
と、そこで思い付く。
同時にやればいいじゃん。

「赤也さん?」

「なぁ、ちょっと足ひらいて」

「?…こう?」

越前が開いた足の間に俺が座って、向い合わせで近付く。
股間のアレが触れ合うくらい近付くと、越前の驚いた顔が目の前にくる。

「ちょっと…何するの?」

「こーすんの」

「えっ、ちょっ、うそ…っ」

「んっ、はぁ…っ、な?これで同時にできんだろ?」

「同時って、あっ、あっ、んんっ、アンタの、当たってぇっ、ああっ」

「はっ、あ…っ、すげ…ぐちょぐちょ…っ」

まとめて擦ってるから二人ぶんの精液でぬるぬるで気持ちよすぎてヤバい。

「あっ、あっ、ふぅっ、あんっ」

「はぁっ、すげー気持ちい…っ」

「あっ、やぁぁっ、もっ、イクぅっ!」

「えっ、うそ」

「あっ、あっ!んんーっ!」

俺の手の中で越前だけ先に二回目を迎えた。
俺まだイってないのに…。
身体びくびくさせて気持ち良さそう。
俺も早くイきたいのに、ずりぃ…。
だから、手は止めてやらない。

「あ、あかや、さ、あぅっ!いま、イって、ああっ!」

「んっ、俺まだだもん」

「やっ、あっ、あっ、アっ、うぁぁっ!」

イったばっかで敏感なのか、すげー身体びくびくさせてでかい声で喘ぐ越前。
ちょっと心配だけど、一緒に擦ってると自分のだけのとはまた違う快感があって止めてやる余裕がない。
越前が先に出したからぬるぬるが余計増して気持ちい。

「んっ、はぁっ、あっ」

「あっ、あか、やっ、さ、ひぁぁっ!あっ!あぁぁぁっ!」

「くっ!うぁ…っ!」

俺が二回の絶頂を迎えると同時に、越前もまた絶頂を迎えた。
さすがにあんま出てないけど。
二人のが俺の手の中でびくびくしてる。
痙攣が止まると、越前はくたっと俺に身体を預けてきた。

「あっ、おい…大丈夫か?」

「疲れた………」

抱き留めた腕の中で、越前は小さく呟くと寝息を立て始める。
あー、風呂どうしよう………とりあえず、少しだけ休んでからでいいか…。
俺は軽く後始末だけして越前を抱き締めたままベッドに寝転んだ。






一時間後

「……」

「なー悪かったって、意地悪したわけじゃねぇんだって」

「………」

ぷいっと顔を背けた越前の身体を洗ってやりながら、俺はひたすら謝る。
少し寝ちまったせいで髪についた精液も固まってたから、丁寧にシャンプーして手で梳かしてやる。

「越前〜」

「………」

どうも謝るだけでは機嫌は直らなそうで…聞き耳持たずって感じ。
ならコレはどうだ。

「イってる時のお前、すげぇ可愛くてさ」

わざと耳元で、低めの声で囁いた。
こういうのがいいって姉ちゃんの読む漫画にあったからな。
ものは試しってことで。

「っ!?なっ、なっ!?」

「おっ!やっとこっち向いたな」

「〜〜〜っ!」

「すげー耳まで真っ赤じゃん!」

あっ、またムッとした顔してる。
可愛いやつ。

「越前〜」

越前の頬をつついてみる。
プニプニしてて柔らかい。

「もー止めてってば!」

「へへ、可愛いからつい」

「可愛いとか言われても嬉しくないんだけど」

そう言いつつ顔が緩んでるのバレバレだって。
思わず自分の胸に越前の頭を引き寄せて抱き締める。
ちょっと先に進んじゃったな。

「な、また今度ああいうことしような」

「ちょっ、は!?」

「またお前に触りたい」

「な、に」

「俺に触られるの、嫌か?」

「嫌……」

「マジで!?」

「…だったら触らせない」

素直じゃねぇな!ちょっと焦っちまったじゃんか。

「じゃあ、またしような!」

「たまになら、いいけど……」

顔をそむけてそっけなくそう言う越前の耳が真っ赤で、それがめちゃくちゃ可愛かったから
俺は次の予定を早々に頭の中で考えながらその身体を抱きしめる腕に少しだけ力を込めた。

〜end〜


2014/10/13